看護師が転職を検討するときには、未経験という言葉の意味を深く掘り下げて考えてみるのが大切です。自分は未経験だから転職は難しいと考える看護師は大勢いますが、何を経験していないのでしょうか。例えば、今まで総合内科で働いていたから、オペの補助は未経験というケースがあります。だから心臓外科に転職するのは無理だと思うかもしれませんが、総合内科では心臓に関連する症例を見てきた経験もあるでしょう。大病院で働いてきた経験を生かせる可能性もあります。大病院でさまざまな症例を経験してきた看護師という見方をすると、大病院の心臓外科に転職することは可能だと考えられるでしょう。このように着眼点を変えることによって、未経験だと思い込んでいた自分が経験者に様変わりします。
未経験の意味は多岐にわたっていて、業務未経験や職種未経験、社会人未経験などが典型的です。看護師の場合には施設の種類による違いもあり、病院は経験しているけれどクリニックは未経験というケースもあります。また、診療科の経験の有無も典型的なもので、転職の際には未経験だから難しいと考えがちなポイントです。このように経験済みか未経験かを細分化した項目で見ていくと、転職先でも経験済みの内容としてアピールできる点が見つかってきます。転職のときには未経験のところにばかり目が向いてしまい、自分では無理ではないかという不安が生じがちです。そこで、経験を積んでいる部分を自己分析することにより、未経験の分野でも転職成功につなげられる道筋が見えてきます。